前原メモ

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【ひぐらし奉】宵越し編 感想

外伝的作品で、雛見沢大災害後の世界を描いた物語。"染伝し編"等より更に未来の話です。漫画の存在を知りつつもしっかり読んだことがなかったので完全に初見。面白かったです。

かなり分岐ルートが多いので、完全クリアを目指す方は頑張ってくださいw古いゲームですけどw

 

余談ですが、「罪滅し」のEDはこれを読まないと正しいルートに進みません。

色々あって学校が爆破されてしまうのですが、その際の演出に不謹慎ながらちょっと笑ってしまっry

 

いきなり話が脱線してしまいましたごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい

 

さて、「宵越し」ですが、ストーリーは勿論、荒川や美雪といったオリジナルキャラクターの設定がとても凝っていて良かったです。

荒川は祟殺し編のラストに登場した「雛見沢の生き残り」の圭一にインタビューをした後死亡した記者の息子(本編は竜宮レナ籠城事件が起きた世界線なので、若干インタビューまでの経緯は異なる)、美雪は赤坂衛の娘です。

元々伏線だったのか、後天的なものなのかはわからないですが、予想もしなかったキャラクターの登場に一人で盛り上がっていました。(美雪は近日リリースのアプリにも登場するらしいので、事前に登場ストーリーを読めてよかった)

「祟殺し編」のオマージュがあったり、園崎姉妹ファンなら絶対知っている台詞が思わぬ形で聞けたり、ファンならニヤリとする演出も色々あります。

 

ストーリーは長年封鎖されていた雛見沢を舞台にした一話完結もの。様々な目的を持って村に訪れた6人の人物が不可解な事件に巻き込まれていく様を描いた作品です。本編よりオカルト要素が多い印象ですね。

番外編だけあり、事件のトリックなどは分かりやすいものになっていました。読み進めていく過程で大体の真相は掴むことができ、他のシナリオのように謎が残ったりしません。

内容をざっくり言えば園崎家の内部抗争と十和田八重(本ストーリー限定キャラ)の殺人、そして自殺者の行動が混ざり合っているというもの。

 

さて、以下は私の感想になります。

この話はミステリーというよりはヒューマンドラマ的な面白さが強かった印象。生きることを諦めた人間、社会に適応できなかった人間、全てを終わらせようとした人間…様々な闇を抱えた人間が本作にはたくさん登場します。彼らが雛見沢、そして「園崎魅音」に出会うことで変化していく様には感動しました。

特にオリジナルキャラクターの乙部は、最初は見ていて若干不愉快なキャラクターだったのですが、後半からは応援したくなる人物になっていました。本シナリオで一番成長したのは彼だろうと思います。

荒川は私に似ているところがあるなと感じましたwなんか、境遇が…

 

十和田八重が殺人を自白するシーンでは、「交際」というものの難しさを突きつけられた感じでした。身近なことで、それ故に重い。

劇中では十和田の力説は美雪にバッサリと切り捨てられてしまいますが、私個人としては彼女は完全な悪だったのか、断言ができませんでしたね…

勿論殺人そのものは悪ですし、十和田がおかしくなっていたのは事実なんですが。被害者である工が十和田に相当な負担(一言でいえばDV)を与えていたのでやりきれない気持ちがあります。犯行告白後の描写があっても。

 

大人になった「魅音」はかっこよかったです。凛とした雰囲気の女性になっており、必見。(最後のお疲れ様会で中学生の魅音が泡吹いてましたが。山姥は笑いましたw)

クールになりつつもなんだかんだで面倒見が良いその姿は、私がよく知る魅音そのもので抵抗なく見ることができました。「夏美編」でも思いましたが、既存キャラクターが一人いるだけでとても読みやすいですね。

彼女は長い歳月を経ても尚、昭和58年の頃と「生きること」についての考えが一貫していて、芯の強い女性ということを改めて確認。彼女の言葉はなんか説教臭さがないんですよね。

魅音の話でもう一点。前原屋敷の前で思わず立ち止まってしまうシーンが切なすぎて、ちょっと泣きそうになってしまいました。

 

総括。

面白かったです。こういう話も良いですね。

まあ強いて言えばクッソ長い(笑)んですけど、Aボタン連打しないでしっかり読んでほしい作品です。

レナの過去について語られるという「解々し編」も楽しみ!

 

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